2012年8月9日木曜日

醜悪ななでしこジャパン

 2012年8月、日本中おしなべてなでしこジャパンの健闘を称える声に埋め尽くされ、彼女らを批判すれば、非国民扱いされる空気に満ちている。 (例えば「夕刻の備忘録」)
 しかしながら、それを承知で申し述べたいことがあります。彼女らのうち誰ひとりとしてまともにトラップをすることができないのです。また、誰ひとりとしてまともに1対1で相手を抜くことができないのです。少なくとも、トラップをすることは野球でいえばキャッチボールに相当するものであり、基礎中の基礎であるはずである。外国の選手にはその基礎から鍛えられている人も見受けられると思います。ただ、世界の女子サッカーのレベルが低いため、そのような基礎から鍛えることを無視しても、組織で守ることに重点を置けば、概ね40~50回に1回位の頻度で起こる偶然による得点で勝利を掴むことができているのでしょう。

 そもそも攻守のあるスポーツにおいては、ほんの少し体力と運動神経があればディフェンスをこなすことはできるが、オフェンスをこなすためには体力と運動神経に加えて、スポーツ勘というかそれぞれの競技独特のセンスの良さが要求されていると思います。そうだからこそ、メッシやクリスチアーノ・ロナウドが称賛されるのです。翻ってなでしこジャパンを見れば、前述のように誰ひとりとしてまともにトラップをすることができず、頓珍漢な方向にパスを出す。また、フリーキックという出番のためだけに90分間フィールド上をうろちょろし、まともに走らない選手もいる。とりわけこの選手がフランス戦の最終局面で見せた時間稼ぎの2回のコーナーキックは醜悪であった。
 話を戻すが、オフェンスはさて置き、ディフェンス面だけを鍛えるという安易な方法で頂点を極めようとしているなでしこジャパンのやり方は日本的でないし、サッカーという競技を冒涜しているように思えます。試合に勝てばいいというものではないでしょう。サッカーともけまりともつかぬ競技を90分間観戦する忍耐力は私にはもうありません。

 今のままでは、数年後、世界の女子サッカーのレベルが上がり、なでしこジャパンのやり方が通用しなくなる日がくるように思えてなりません。