2015年3月21日土曜日

林芳正

 青山繁晴氏が2月25日のアンカーで指摘している通り、林芳正氏は今や誰もが認める明晰な頭脳の持ち主であり、日本のあるべき姿を取り戻すことのできる希有な政治家のひとりであると真剣に考えている。

 林は東大を卒業後、三井物産に5年間籍を置いたエリートであることはよく知られていることと思うが、一方、地元で下関市立文関小学校・下関市立日新中学校・山口県立下関西高校を卒業している。勿論何れも公立学校であり、社会の底辺で喘ぐ貧乏人と机を共にしてきたのである。従って、安倍が飽くまで東京育ちの殿様であるのに対し、林は同じ殿様であっても私のような品性下劣な貧乏人を十分理解できるのである。山口合同ガス時代には土方の経験もあるようである。このような事が影響しているのかどうか分からないが、林は人の心の痛みが解るバランスのとれた人格者であると、私は自信を持って断言できる。御尊父林義郎氏の懐の深さを感じざるを得ない。
 芳正の血筋は山口県屈指の折り紙付きであり、林家・俵田家の地元に対する貢献は絶大である。とりわけ、林平四郎氏は保良のようなヤクザとも係わりがあり、肝の据わった興味深い人物であった。平四郎翁から数代を経て林家も否が応にも洗練されてしまい今の芳正がある訳で、明晰な頭脳に加えて、不足していると指摘されることの多い「喧嘩のうまさ」や「強い胆力」まで要求するのは酷かもしれない。ならば、喧嘩のうまい部下を持てば良いのであって、その意味で年齢の近い新藤義孝・稲田朋美・佐藤正久らとの距離を縮めても良いのではないかと思う。

 近時報道では、農林水産省からの補助金交付を受けた大手広告代理店「電通」(東京都)から10万円、経済産業省の補助金交付を受けた大手総合化学メーカー「宇部興産」(山口県)から50万円の寄付を受けていたことが明らかになり、また、2013年10月、地元山口県の住吉運輸・住吉工業という事実上同一の土建屋から、合計200万円のパーティー券を購入してもらっており、政治資金規正法の「同一の者から150万円を超えて政治資金パーティーの対価の支払いを受けてはならない」という規定に反する、と指摘された。
 実際、こんなこと大した問題とは思わないが、このようなつまらない、金に纏わることでミスをして政治家としてのキャリアを台無しにしないためには、優秀な人材が政治家を支える裏方として集まるとはとても考えられないので、林本人が細かい事にまで気を配り気を引き締めてかかる以外方法はないだろう。

 いずれにしろ、林の政治家としての評価のほぼ全てが今後10年の行動・言説にかかっているのであり、私とは異なる主義・主張の持ち主であることは認めつつも、華々しい活躍を願って止まない。

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